西オーストラリア州ピルバラ地域には、15万km2に24億7,000万年～24億5,000万年前の縞状鉄鉱層が広がっています。
一方で、この縞状鉄鉱の産地Ord Rangesはピルバラ地域の北部に位置し、クレーバービル層群は30億2,000万年前の縞状鉄鉱層です。巨大な鉄鉱床 ピルバラ地域の地質と対比して研究がされました。
スペリオル湖型縞状鉄鉱は、大陸からの流入や海底火山に由来する鉄や酸化ケイ素が溶け込んだ海水が、シアノバクテリアが放出した酸素を含んだ海水と混ざることで酸化鉄が海底に堆積しました。
ピルバラ地域にはシアノバクテリアが群となって形成されたストロマトライトの化石が残っています。
シアノバクテリアの酸素で堆積した巨大な縞状鉄鉱層は、スペリオル湖型縞状鉄鉱層と呼ばれ、水深200ｍ程度の古大陸の大陸棚があった場所に位置しています。

縞状鉄鉱の成因と型、分布についてはWawaの縞状鉄鉱層のページで詳しく書いています。
スペリオル湖型縞状鉄鉱の主要鉱物は、石英（酸化ケイ素）、赤鉄鉱（酸化鉄）、菱鉄鉱（炭酸鉄）、スチルプノメレン（カリウム、鉄、アルミノ珪酸マグネシウム）です。
この縞状鉄鉱は虎目石(タイガーズ・アイ)を含んでいる事から、Banded Tiger Iron と呼ばれています。
虎目石は、角閃石族のリーベック閃石の繊維状鉱物 クロシドライト(crocidolite=青石綿)に石英が染み込んだ珪酸塩鉱物です。
主成分は石英（SiO2）で、モース硬度は7.0です。

和名：縞状鉄鉱
英語名：Banded Iron Formation
産地：Ord Ranges, Cleaverville Formation, Western Australia
サイズ：65.4mm×99.7mm×9.4mm 123g