和名のバラ輝石は珪酸塩鉱物で、明治時代の鉱物学者が輝石の一種だと考えてつけた名前です。マンガンを含むために紅色やバラ色ですが、鉄分を含む部分は茶褐色になっています。 結晶は三斜晶系で菱面体です。マグマからの熱水溶液に沈殿し鉱脈として産出するマンガンの鉱石で、風化すると黒褐色で金属光沢をもつ軟マンガン鉱（二酸化マンガン）やマンガンが少なく亜金属光沢の硬マンガン鉱になります。 同じような紅色でマンガンを含む炭酸塩鉱物の菱マンガン鉱がありますが、硬度３なのでナイフで傷が付く事で鑑定する事ができます。二つの結晶ですが元々1つだった結晶が劈開面で離れてしまいました。

和名：バラ輝石（ロードナイト）
英語名：Rhodonite
産地：Morro da Mina，Conselheiro Lafaiete，Minas Gerais, Brazil
サイズ：21mm×21mm×5mm 5g 30mm×25mm×6mm 7g

化学組成：CaMn₄(Si₅O₁₅)
結晶系：三斜晶系
色：紅色、バラ色、透明、半透明
光沢：ガラス光沢
硬度：5½-6½
条痕：白
劈開：2方向に完全
比重：3.4-3.68
その他の性質：粉にして塩酸を注げば多少は溶けるが不溶解部分が残る。